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眼鏡のフレーム色を変える方法まとめガイド

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眼鏡のフレーム色を変える方法を知りたいと考えている方は少なくありません。フレームの色を変えることで、印象をガラッと変えたり、お気に入りの眼鏡を再び活用したり、気分転換を図ることも可能です。しかし一方で、「そもそも色って変えられるの?」「自分でできる? 業者に頼むべき?」といった疑問を持つ方も多いはずです。

この記事では、眼鏡のフレーム色を変える方法について、業者に依頼するケースから自分で塗装するDIYまで、幅広い選択肢をわかりやすく解説します。素材ごとの注意点や塗装の手順、レンズの取り扱い、仕上がりの耐久性といったポイントも丁寧にご紹介しています。

  1. 眼鏡のフレーム色を変える方法が理解できる
  2. DIYと業者依頼の違いを知ることができる
  3. 素材別の塗装の注意点がわかる
  4. フレーム交換時の視力への影響が理解できる

眼鏡のフレーム色を変える方法:業者に依頼する場合

  • フレームの色を変えたくなる理由
  • フレームの色を変える際の注意点と検討事項
  • フレームを交換して色を変える
  • 再メッキで色を変える - 金属フレーム
  • 専門業者によるフレーム塗装
  • フレームの色を変えたり再メッキをする業者
  • プロに依頼するメリット
  • 色を変える際の注意点:素材、耐久性、アレルギー

フレームの色を変えたくなる理由

眼鏡は視力を補うための道具であると同時に、顔全体の印象を左右するファッションアイテムでもあります。近年は眼鏡のデザインにもトレンドがあり、例えば丸みのあるボストン型やラウンド型のようなフレームが人気を集めています。そのため、洋服やアクセサリーを選ぶように、その時々の気分やファッションスタイルに合わせてフレームの色を変えたいと考えるのは自然なことです。眼鏡は自分らしさを表現する大切なアイテムの一つであり、色を変えることで装いの雰囲気を大きく変えることができます。新しい自分を演出したいという思いが、フレームのカラーチェンジにつながるのです。

また、長年使い続けた眼鏡は、フレームに傷がついたり、色が褪せてきたりすることがあります。レンズ自体には問題がなくても、フレームの見た目が気になってしまうこともあるでしょう。こうした場合にフレームの色を変えることは、眼鏡をリフレッシュさせる有効な方法となります。単に買い替えるのではなく、長く愛用してきた眼鏡をもう一度快適に使い続けたいという気持ちから、色の変更が選択肢に入ってくるのです。

このように、眼鏡のフレーム色を変えたいという動機は、ファッションとしての楽しみと、長年の愛着を大切にしたいという気持ちの両面から生まれていると言えるでしょう。

フレームの色を変える際の注意点と検討事項

眼鏡のフレームの色を変えたいと考えるときには、いくつかの重要なポイントを理解しておく必要があります。まず注目すべきは、フレームの素材によってカラーチェンジの難易度や対応方法が異なるという点です。メタルフレームはチタンやステンレスなどの金属素材で作られており、修理や再塗装が比較的行いやすい傾向にあります。メッキの剥がれに対する再メッキ処理や、破損部分のロー付け修理なども可能です。

一方で、セルロイドやアセテートなどのプラスチックフレームは、メタルフレームに比べると修理が難しいとされています。ただし、フレーム表面の磨き直しによるツヤ出しや、破損箇所の接着修理が専門業者によって対応可能な場合もあります。金や木といった特殊な素材が使用されている眼鏡の場合は、より高度な技術が必要となるため、信頼できる修理専門店に相談することが望ましいです。

レンズをそのまま使いたい場合の注意点

現在使用しているレンズをそのままに、フレームだけを交換する方法は「枠替え」と呼ばれています。技術的には可能ですが、いくつかの制約とリスクを理解しておく必要があります。まず、レンズに合わせられるフレームの形状やサイズには限りがあり、多くの場合、元のフレームよりも一回り小さいフレームしか選べません。このため、レンズを削り直して調整する必要があり、その結果、光学中心がずれて見え方に影響が出る可能性があります。

特に乱視用レンズや遠近両用レンズを使用している場合は、視認性が低下する恐れがあるため慎重に判断すべきです。また、レンズの再加工によってコーティングが剥がれたり、ガラスレンズが割れてしまうリスクも考慮しなければなりません。眼鏡店によっては、メインで使用する眼鏡に対して枠替えを推奨していないところもあります。

新調とカラーチェンジ、どちらが得か

フレームの色を変える場合には、カラーチェンジの費用と新しい眼鏡を購入する費用とを比較検討することも大切です。最近では、レンズとフレームのセット価格が手頃になっており、フレームのみの購入とあまり差がないケースもあります。例えば、JINSではフレーム単体での割引が適用されることがありますが、レンズ調整などの追加費用を含めると、新しく眼鏡を作った方が結果的にコストパフォーマンスが良くなることもあります。

修理やカラーチェンジを依頼する際には、事前に眼鏡の状態や希望する色について専門店に相談し、見積もりを取ることが重要です。破損の程度や素材、塗装後に必要な再調整の有無などによって、費用や納期は大きく変わってきます。

フレームを交換して色を変える

眼鏡のフレームの色を変える方法のひとつに、現在使っているレンズをそのまま活用し、フレームだけを新しいものに交換する方法があります。いわゆる「枠替え」と呼ばれるもので、フレームの色やデザインを変えつつ、レンズはそのまま使いたいという人にとっては魅力的な選択肢です。しかし、この方法にはいくつかの制約や注意点があるため、慎重に検討する必要があります。

フレームのサイズと形状に制約がある

枠替えを行うには、新しく選ぶフレームが現在使用しているものよりも一回り以上小さい必要があります。フレームが大きくなると、レンズとフレームの間に隙間ができてしまい、レンズをしっかり固定できなくなるからです。また、フレームが小さくてもレンズの形と大きく異なるデザインであれば、同様に隙間が生じてしまい、交換が難しくなります。物理的にレンズが収まることが、枠替えの前提条件となります。

見え方が変わる可能性がある

フレームを交換する際には、見た目だけでなく視力面の影響も考慮しなければなりません。特に、レンズを削り直して新しいフレームに合わせる必要がある場合、レンズの光学中心がずれてしまうリスクがあります。光学中心とは、視界が最もクリアに見えるレンズの中心部のことで、これが目の中心と一致していることが理想とされています。中心のズレは視認性に影響を与える可能性があり、特に遠近両用レンズを使用している人は慎重になる必要があります。

レンズの加工に伴うリスクもある

レンズを削ることで、表面のコーティングが剥がれてしまうことがあります。これはレンズの機能や外観に悪影響を及ぼす可能性があります。また、ガラス製のレンズを使用している場合、加工中に割れてしまうリスクもあります。こうしたリスクは、事前にしっかり理解しておくことが大切です。

枠替えは一時的な対応策として考える

近年では、フレームとレンズのセット価格が手頃になっている眼鏡店も多く、フレームだけを交換する場合との価格差があまりないケースも増えています。そのため、枠替えは、眼鏡が壊れて修理に時間がかかるときなど、あくまで一時的な対応策として用いられることが多くなっています。本格的にフレームの色を変えたい場合には、新しい眼鏡の購入も選択肢に入れて検討するとよいでしょう。

再メッキで色を変える - 金属フレーム

金属製の眼鏡フレームの色を変える方法として、再メッキという選択肢があります。特にフレームのメッキが剥がれてきた場合や、光沢を取り戻したいときに行われることが多い方法です。

金属フレームには、一般的な塗料ではなく、専用のメッキ加工が施されていることがほとんどです。そのため、自分で塗り直すことは難しく、見た目や耐久性の面でも十分な仕上がりを得ることは困難です。再メッキには専用の設備と専門的な技術が必要になるため、必ず専門店に依頼する必要があります。

再メッキを行う場合、基本的にはフレーム全体に処理を施すことになります。部分的なメッキ剥がれであっても、その箇所だけを補修するのは技術的に難しく、対応できないケースが多いと考えられます。そのため、まずは眼鏡店に相談し、フレーム全体の再メッキが可能かどうか、また費用や納期について確認することが大切です。

再メッキには、数週間の期間と、数千円程度の費用がかかることもあります。コストと仕上がりのバランスを見ながら判断しましょう。お気に入りの金属フレームの色を変えたい場合や、メッキの劣化を修復したい場合には、信頼できる眼鏡店に相談してみるのがおすすめです。

専門業者によるフレーム塗装

眼鏡のフレームの色を変える方法のひとつに、専門業者による塗装があります。これは、現在使っているフレームに新たな色を塗り直すことで、印象をがらりと変えることができる方法です。

一般的な眼鏡店では対応が限られる

多くの眼鏡店では、レンズの加工や販売が中心であり、フレーム塗装に必要な専門的な技術や設備を持っていないことがほとんどです。そのため、フレームの塗装は対応していない場合があります。ただし、一部の店舗では、外部の修理専門業者と提携し、再塗装や再メッキの依頼を受け付けているところもあります。この場合、店舗を通じて業者に依頼する形となるため、仕上がりまでに時間がかかることや、追加の費用が発生することを事前に理解しておく必要があります。

修理専門業者なら高品質な仕上がりが期待できる

フレームの色をしっかり変えたい場合や、長く使いたい眼鏡を丁寧にメンテナンスしたい場合には、眼鏡の修理を専門に行っている業者に直接依頼するのが効果的です。こうした業者は、フレームの素材に適した塗料や加工技術を持っており、見た目だけでなく、耐久性のある仕上がりが期待できます。特に金属フレームに対しては、塗装だけでなく再メッキ処理に対応していることもあり、幅広いカラーチェンジが可能です。

専門業者に塗装や再メッキを依頼する際には、まず眼鏡を購入した店舗や、近くの眼鏡店に相談してみるのが一般的です。お店によっては、信頼できる修理業者を紹介してくれる場合もあります。また、過去に同様の依頼を受けた経験がある店舗なら、スムーズに対応してもらえることもあります。フレームの状態や希望のカラー、仕上がりのイメージなどをできるだけ具体的に伝え、作業期間や費用を含めた見積もりを依頼しましょう。

近くに対応できる店舗がない場合は、インターネットで修理専門業者を探すという方法もあります。オンラインでの問い合わせに対応している業者も多く、写真を送って見積もりを取ることも可能です。複数の業者に問い合わせて料金や対応内容を比較することで、自分に合ったサービスを選ぶことができます。フレーム塗装は仕上がりの美しさや耐久性に直結するため、信頼できる業者を選ぶことが成功のポイントです。

フレームの色を変えたり再メッキをする業者

以下は、メガネフレームの色を変えたり再メッキを行っている業者の例です。

  • こん太村
    • 色を変える手法: セル枠塗装、メタル塗装、プラスチックフレーム塗装、塗分け可能、調色、メッキ、リペイント
    • 金額: 6,000円 + 送料660円(東京都の場合)
    • 所持地: 埼玉県川口市
    • 備考: 指示書または見本カラーの提出が必要。印刷文字は消失する。塗装後はレンズを入れる際に再調整が必要となる場合がある。
  • メガネ・補聴器のイシガミ
    • 色を変える手法: 眼鏡フレームの塗装、メッキ剥がれの再メッキ再塗装、お好みのカラーへの塗り直し(メタルフレーム限定)、金属フレームのメッキ再塗装、合金・ステンレス・チタン+合金のメッキ塗装、近似色での塗装によるオリジナルフレーム作成
    • 金額: 修理費用はメガネの状態によって変動
    • 所持地: 兵庫県尼崎市(遠方でも可能・送料はお客様負担)
    • 備考: 他店で購入したメガネでも修理可能。問い合わせフォームから相談可能。
  • めがねのササキ・工房
    • 色を変える手法: フレーム色直し、メタルフレームカラーチェンジ
    • 金額: フレーム色直し 特別価格 8,800円(税込)、メタルフレームカラーチェンジ 特別価格 8,800円(税込)
    • 所持地: 福井県福井市(遠方でも可能・送料はお客様負担)
    • 備考: メタルフレームのクリーニングや部品交換も可能。
  • オプトメイク福井(パリミキ店舗にて受付)
    • 色を変える手法: 再メッキ、再塗装、カラー変更
    • 金額: 目安納期 13~15日、見積もり無料
    • 所持地: 全国のパリミキで受付
    • 備考: メッキ剥がれ、塗装剥がれ、カラー変更に対応。全国のパリミキ店舗で依頼可能。他店購入のメガネも可。

プロに依頼するメリット

眼鏡のフレームの色を変えたいとき、または塗装やメッキの剥がれを修復したいときに、専門の業者に依頼することには多くのメリットがあります。

高品質な仕上がりが期待できる

まず最も大きな利点は、プロフェッショナルならではの美しい仕上がりです。専門知識と技術を持つ業者は、ムラのない均一な塗装やメッキを行うことができ、見た目の美しさはもちろん、細部まで丁寧に処理された仕上がりになります。これは、DIYでの塗装ではなかなか実現できないレベルです。

耐久性の高い仕上がり

もうひとつの利点は、耐久性に優れていることです。プロの業者は、フレームの素材や使用環境に合わせて、最適な塗料やメッキ材を選定し、適切な下地処理を行ったうえで作業を進めます。そのため、塗装が剥がれにくく、長くきれいな状態を保つことができます。特に金属フレームの再メッキは専門的な技術を必要とするため、プロに依頼することでより強く、しっかりとした仕上がりが期待できます。

素材に応じた適切な処理

眼鏡のフレームには、プラスチック、アセテート、金属などさまざまな素材が使われています。これらの素材ごとに適した塗料や処理方法が異なるため、知識のある専門業者に依頼することで、素材にダメージを与えることなく、安全かつ確実に作業を進めてもらうことができます。たとえば、アセテート製の眼鏡は塗装が剥がれやすいため、基本的には塗装自体が推奨されていませんが、こういった判断もプロなら的確に行ってくれます。

DIYのリスクを回避できる

自分で塗装を行う場合、塗料の選び方や下地処理、塗装の均一性、乾燥の仕方など、失敗のリスクが多くあります。また、塗装のために剥離剤などの薬剤を使用する際は、安全性にも注意が必要です。プロに依頼すれば、これらのリスクを回避できるうえ、最初から理想に近い仕上がりが手に入ります。安全性や確実性の面でも、専門業者に任せるメリットは大きいと言えるでしょう。

色を変える際の注意点:素材、耐久性、アレルギー

眼鏡フレームの色を変える際には、いくつかの重要なポイントを事前に理解しておく必要があります。見た目を変えるだけでなく、仕上がりの美しさや長持ちの度合い、さらには安全性にも関わるため、注意深く検討することが大切です。

素材の把握が仕上がりを左右する

最初に確認すべきなのは、眼鏡フレームの素材です。素材によって適した塗装方法や塗料、メッキの種類が異なるため、正しい素材の把握が非常に重要です。金属フレームの場合、表面処理としてメッキが施されていることが多く、再塗装よりも再メッキの方が適しているケースもあります。ただし、再メッキには専門的な技術が必要で、自分で行うのは難しい作業です。

プラスチックフレームも一見似たように見えますが、素材の種類によって塗装の適性が大きく異なります。たとえば、セルロイドやアセテートは塗装が剥がれやすいため、基本的には塗装に向いていません。一方で、TR-90などの比較的新しい樹脂素材は塗装が可能な場合もあり、塗装前に素材を特定することが成功のカギとなります。

耐久性の違いと日常のケア

塗装やメッキの耐久性は、使用される塗料や処理方法、そしてフレームの素材によって大きく左右されます。DIYで行う塗装は、専門業者による仕上げに比べてどうしても剥がれやすくなる傾向があります。とくに金属フレームは塗膜が定着しづらく、塗装の持ちが短くなることが多いです。再メッキの中でも、IPメッキと呼ばれる処理は比較的強度が高く、耐久性に優れているとされています。

また、塗装やメッキが長持ちするかどうかは、日頃の使い方や手入れの仕方にも関係します。汗や皮脂が塗装の劣化を早めることがあるため、定期的なクリーニングや、フレームを清潔に保つ習慣も重要です。安価な眼鏡フレームは、塗装やメッキの質が低いことがあり、比較的短期間で剥がれてしまう場合もあるため、購入時の選び方にも注意が必要です。

金属アレルギーがある場合の配慮

金属アレルギーを持っている人は、塗料やメッキ材に含まれる成分にも注意が必要です。アレルギーの原因となりやすいのはニッケルですが、人によっては他の金属にも反応することがあります。チタン製のフレームはアレルギーを起こしにくい素材として知られていますが、塗装やメッキ、鼻パッドの素材に含まれる金属が影響することもあります。

肌に直接触れる部分には、金属が露出しないように保護パーツを取り付ける方法もあります。たとえば、テンプルの先端やブリッジ部分に熱収縮チューブを装着することで、肌との接触を避ける工夫ができます。アレルギーが心配な場合は、素材構成を細かく確認することが大切です。

耐久性の高い製品選びのヒント

塗装やメッキの品質は見た目だけでは判断が難しいこともありますが、いくつかの目安を知っておくと選びやすくなります。たとえば、IPメッキのような高度な処理が施された製品は、比較的耐久性に優れています。また、製品の価格帯やメーカーの信頼性も参考になるポイントです。

鯖江産の眼鏡は、高い加工技術と品質で評価されており、塗装やメッキの耐久性にも定評があります。ただし、海外製品にも高品質なものは数多く存在します。最終的には、実際に製品を手に取り、フレームの素材や表面処理について店舗スタッフに尋ねることが、確実な判断につながります。色を変えるだけでなく、長く快適に使える眼鏡に仕上げるためにも、慎重な素材選びと情報収集が欠かせません。

眼鏡のフレーム色を変える方法:自分で塗装する方法

  • 自分で挑戦!DIYでフレームの色を変える方法
  • DIY塗装に不向きなフレームタイプとは
  • 金属フレームを塗装する方法
  • 樹脂フレームを塗装する方法
  • スプレー塗料の種類と選び方
  • 下地処理の重要性
  • 塗装時の注意点
  • 塗装が剥がれにくいフレーム素材とは

自分で挑戦!DIYでフレームの色を変える方法

眼鏡のフレームの色を自分で塗り替えるDIYは、費用を抑えながら気軽にイメージチェンジを楽しめる方法です。好みに合わせたカスタマイズができる点が魅力ですが、素材や塗料の選び方、下地処理の有無によって仕上がりや耐久性に差が出ます。

金属やプラスチックなど、フレームの素材ごとに適した塗装方法や塗料が異なるため、事前の確認が欠かせません。また、塗料が肌に触れることもあるため、安全性にも配慮が必要です。DIYは手軽な一方で、塗装が剥がれやすくなる可能性もあり、長く使いたい眼鏡には向かない場合があります。

耐久性には限界がある

DIYで行う塗装は、見た目の変化を手軽に楽しめる反面、耐久性の面では専門業者による塗装に劣ることが多いです。眼鏡は日常的に使用されるため、汗や皮脂、摩擦によって塗装が傷んでいく環境にあります。実際、DIYで塗装を施した場合、早ければ1カ月程度で塗装が剥がれてしまったという例も報告されています。

長く使いたい眼鏡であれば、仕上がりや耐久性を重視して専門業者に依頼するのも一つの方法です。ただ、短期間だけ印象を変えたい場合や、遊び感覚で試してみたいという方には、DIYも十分楽しめる手段と言えるでしょう。準備と下地処理を丁寧に行い、安全に配慮して進めることが、満足のいく仕上がりにつながります。

DIY塗装に不向きなフレームタイプとは

眼鏡フレームを自分で塗装する際には、レンズの取り外しが必要不可欠です。塗装中にレンズが付いたままだと、塗料が付着して視界を妨げたり、レンズを傷めてしまう可能性があります。そのため、レンズを安全かつ確実に取り外せるかどうかは、DIY塗装を行ううえで重要なポイントとなります。

自分で外せるフレーム

以下のようなフレームであれば、比較的簡単に外せることがあります。

  • セル(プラスチック)フレーム
    フレームを少し温めて柔らかくすると、手で慎重に押し出すことでレンズを外せることがあります。ドライヤーで数秒温める程度でOKですが、やりすぎると変形の原因になります。
  • ネジ留め式のメタルフレーム
    フレームの下部分に小さなネジがあり、それを緩めるとレンズが外れるタイプです。精密ドライバーが必要になりますが、構造が分かれば難しくはありません。

自分で外すのが難しい・避けたほうがいいケース

  • リムレス(フチなし)やナイロール(下半分が糸で支えられている)タイプ
    これらは非常に繊細で、専用の工具や技術が必要になるため、素人が扱うと破損する可能性が高いです。
  • ガラスレンズや特殊コートがある場合
    力の入れ方を間違えるとレンズが割れたり、コーティングが剥がれるリスクがあります。

このようなフレームタイプや特殊加工のレンズは、専門知識や専用工具が必要になるため、DIYでの塗装には向いていません。もしこれらのフレームに色の変更を加えたい場合は、眼鏡店や修理専門業者に相談するのが安全です。塗装の自由度は高くありませんが、破損のリスクを避けるためにも、適した方法を選ぶことが大切です。

金属フレームを塗装する方法

金属製の眼鏡フレームの色を自分で塗り替える場合には、いくつかの道具と工程が必要になります。まず準備すべきなのは、塗料の密着性を高めるためのメタルプライマーです。次に、好みの色を表現するためのスプレータイプの塗料、そして塗装後の表面を保護し耐久性を高めるためのトップコートが必要になります。特にウレタン系のトップコートは、色落ちしにくく仕上がりが長持ちするためおすすめです。

基本的な塗装手順

作業は下地処理から始めます。フレームに付着した汚れや油分をしっかりと落とし、細かいサンドペーパーで軽く研磨して表面を整えることで、塗料が定着しやすくなります。次に、メタルプライマーを薄く均一に塗布し、十分に乾燥させます。その後、スプレー塗料を数回に分けて薄く吹き付け、重ね塗りすることでムラの少ない美しい仕上がりが得られます。塗料がしっかり乾いたら、最後にトップコートを重ね塗りし、塗膜を保護します。こちらも塗りすぎず、薄く均一に仕上げることが大切です。

より高度な塗装方法

さらに高い耐久性を求める場合、専門的な方法として「メラミン樹脂の焼付け塗装」という技法もあります。これは、専用のメラミン塗料を塗ったあと、高温で焼き付けて塗膜を硬化させる方法で、非常に丈夫な仕上がりになります。ただし、この方法は専用の設備が必要となるため、個人で行うのは難しく、専門業者に依頼するのが現実的です。DIYで塗装をする際は、手に入る材料と手順に注意しながら、安全に作業を進めることが大切です。

樹脂フレームを塗装する方法

プラスチック製の眼鏡フレームを塗装する際も、基本的な手順や必要な材料は金属フレームと似ています。まず、塗料の密着性を高めるために素材に合ったプライマーを使用し、次に好みの色のスプレータイプの塗料、最後に仕上げとしてトップコートを塗布して塗装面を保護します。

素材に合ったプライマーの選定がカギ

樹脂製フレームの塗装で特に重要なのが、プライマーの選定です。プラスチックにはさまざまな種類があり、それぞれ塗料との相性が異なるため、使用する素材に対応したプライマーを選ばなければ塗料がうまく定着せず、短期間で剥がれてしまうことがあります。たとえば、ナイロンとしても知られるポリアミド素材のフレームに塗装する場合には、専用のプライマーを使う必要があります。

アセテート素材は塗装に不向き

樹脂フレームの中でも、アセテートは塗装にはあまり適していない素材です。この素材は塗料の乗りが悪く、たとえ塗装できたとしても剥がれやすいため、DIYによる塗装は基本的に推奨されていません。見た目の美しさや耐久性を重視する場合には、塗装以外の方法を検討した方がよいでしょう。

TR-90は塗装が可能なケースも

一方で、TR-90という樹脂素材は塗装が可能とされることがあります。この素材は軽量で柔軟性があり、近年多くの眼鏡フレームに採用されています。ただし、一般的な塗料を使用した場合、肌に触れる部分にアレルギー反応が出ることもあり得ます。そのため、肌への安全性に配慮した塗料を選ぶか、必要に応じて専門業者に作業を依頼することを検討すると安心です。

塗装手順の基本

樹脂フレームの塗装も、まずは表面の汚れや油分をしっかりと落とし、必要に応じて研磨などの下地処理を行います。その後、素材に適したプライマーを薄く塗布し、十分に乾燥させてから、スプレー塗料を数回に分けて重ね塗りします。塗料が乾いたら、最後にトップコートを施して塗膜を保護します。丁寧な下地処理と薄く均一な重ね塗りが、美しい仕上がりと耐久性を高めるポイントです。

スプレー塗料の種類と選び方

眼鏡フレームをDIYで塗装する際には、使用するスプレー塗料の種類とその特徴を理解しておくことが重要です。仕上がりや耐久性、安全性に大きく関わるため、目的に合った塗料を選ぶことが満足度の高い仕上がりにつながります。

ウレタンスプレーは耐久性重視の選択肢

ウレタンスプレーは、比較的色落ちしにくく、仕上がりの耐久性にも優れていることから、長く使用したい眼鏡フレームの塗装に適しています。プロの現場でも使われることがある塗料で、ツヤや色持ちにも定評があります。ただし、価格がやや高めであるため、コストを重視する場合は注意が必要です。

ラッカースプレーを使う際の注意点

ラッカースプレーは手に入りやすく、価格も手頃なため、DIY初心者が使うことも多い塗料です。ただし、塗膜が薄く、色落ちしやすいという性質があります。使用する際は、必ず下地にプライマーを塗布し、塗装後にはトップコートで保護することが必要です。下地処理や仕上げが不十分な場合は、わずかな摩擦や水分でも簡単に塗装が剥がれてしまうことがあります。

スプレー塗装の基本テクニック

缶スプレーでフレームを塗装する際には、均一に塗料を吹き付けるための技術も重要です。スプレー缶はフレームから一定の距離を保ち、左右に均等に動かしながら、何度かに分けて薄く重ね塗りするのが基本です。一度に厚塗りをしようとするとムラになりやすく、仕上がりが粗くなる原因にもなります。

安価な塗料のリスク

100円均一ショップなどで販売されているスプレー塗料は、価格の安さが魅力ですが、眼鏡フレームには適していない場合が多くあります。こうした塗料はフレームの素材と相性が悪く、最悪の場合、素材を溶かしてしまうこともあるため注意が必要です。大切な眼鏡を守るためには、価格だけでなく品質も考慮して塗料を選ぶようにしましょう。

下地処理の重要性

眼鏡フレームの塗装を成功させるためには、塗料の選定と同じくらい、下地処理が重要です。丁寧な下地処理を行うことで塗料の密着性が高まり、仕上がりの美しさや塗装の持ちが大きく変わってきます。

表面の研磨で塗装の土台を整える

塗装前には、フレーム表面を丁寧に研磨することが基本となります。表面に細かな傷や古い塗膜が残っていると、塗料が均一に乗らず、塗装が剥がれやすくなる原因になります。シリコンペーパーなどの目の細かい研磨材を使い、フレーム全体をなめらかに整えることが大切です。とくに古い塗膜が残っている部分や、表面が滑らかでない部分は入念に処理しておきましょう。

脱脂は塗料の密着性を左右する

研磨と並んで重要なのが、脱脂の工程です。眼鏡は日常的に皮脂や汚れが付着しやすく、これらの油分が塗料の密着を妨げてしまいます。中性洗剤やアルコールを布に含ませて、フレームをしっかり拭き取りましょう。その後、乾いた布で水分を完全に取り除き、十分に乾燥させることがポイントです。

古い塗膜の除去方法

古い塗膜を剥がすには、主に剥離剤を使う方法と、サンドペーパーで削り取る方法があります。剥離剤は塗膜を化学的に溶かして除去するため、比較的簡単に作業ができますが、皮膚に触れると炎症を引き起こす可能性があるため、必ず保護手袋や保護メガネを着用し、換気のよい場所で作業する必要があります。一方、サンドペーパーを使う方法は安全性が高いものの、時間と労力がかかるため、根気が必要です。

どちらの方法を選ぶ場合でも、フレームの素材に注意を払いながら、傷をつけないよう慎重に作業を進めることが重要です。古い塗膜が残っていると新しい塗料がうまく密着せず、塗装の失敗につながる可能性があります。塗装の仕上がりを美しく保つためにも、下地処理には十分な時間と手間をかけることが大切です。

塗装時の注意点

眼鏡フレームをDIYで塗装する際には、仕上がりだけでなく安全面にも十分配慮することが大切です。特に日常的に身に着ける眼鏡は、目や肌に近い場所で使用するため、細かな点まで注意が必要です。

レンズは必ず取り外す

塗装作業の前には、必ずレンズをフレームから取り外してください。レンズを装着したまま塗装を行うと、スプレーや塗料が付着して視界を妨げるだけでなく、除去が困難になることがあります。また、レンズの素材によっては、塗料の成分で変質や劣化が起こる可能性もあるため、必ず外した状態で作業を進めましょう。

換気を徹底する

塗装に使用される塗料の多くには揮発性の有機溶剤が含まれており、密閉された室内で使用すると健康に悪影響を及ぼすことがあります。作業を行う際は、窓を開ける、換気扇を使用する、屋外で作業するなど、しっかりと空気の入れ替えができる環境を整えることが必要です。

乾燥をしっかり行う

塗装後のフレームは、完全に乾燥させてから使用することが重要です。乾ききっていない塗膜からは、目や鼻に影響を与える揮発成分が出ることもあり、特に目の周辺で使う眼鏡では無視できないリスクとなります。乾燥時間は塗料によって異なるため、説明書をよく確認し、十分な時間を確保してください。

肌への影響にも注意を

眼鏡は顔に直接触れる製品であり、塗装後の安全性にも配慮が求められます。塗料の種類によっては、乾燥後も微量の刺激成分が残ることがあり、特に耳にかける部分や鼻に当たる部分は敏感な肌に影響を及ぼす可能性があります。敏感肌の方や小さなお子さんが使用する眼鏡の場合は、できるだけ刺激の少ない塗料を選び、完全に乾燥させたうえで使用するようにしましょう。

塗装そのものは自由に楽しめる作業ですが、安全に配慮することで安心して使い続けることができます。DIYを行う際は、見た目だけでなく、健康と快適さを意識して丁寧に進めてください。

塗装が剥がれにくいフレーム素材とは

眼鏡のフレームを塗装するうえで、素材や表面処理の種類は、塗料の密着性や仕上がりの耐久性に大きく影響します。どんな素材にもメリットとデメリットがあるため、それぞれの特性を理解して選ぶことが、塗装後の満足度を高めるポイントになります。

金属フレームの特徴と注意点

金属製のフレームは、表面処理として塗装ではなくメッキが施されていることが多く見られます。メッキは電気化学的な処理によって金属の薄い膜を形成するもので、一般的な塗装とは異なる性質を持っています。そのため、金属フレームの上から塗装を行っても、塗料が定着しにくく、再塗装しても剥がれやすい傾向があります。

ただし、メッキの中でも「IPメッキ」と呼ばれる処理は、強度が高く耐久性にも優れているとされています。塗装を前提にする場合は、あらかじめメッキの種類や処理の状態を確認しておくとよいでしょう。

プラスチックフレームの素材ごとの特性

プラスチック製のフレームにはさまざまな素材が使われており、それぞれ塗装への適性が異なります。たとえば、セルロイドやアセテートは見た目に美しく加工しやすい素材ですが、塗料が乗りにくく、塗装が剥がれやすいため、DIYでの塗装にはあまり適していません。

一方、TR-90といった新しい樹脂素材は、塗装が可能な場合もあり、柔軟性と耐久性を兼ね備えた素材として注目されています。ただし、いわゆる「柔らかいフレーム」には、もともと表面に塗装が施されているものもあり、長年使用するうちに色が剥がれてくることもあります。

耐久性は表面処理の質にも左右される

フレームの耐久性は、素材そのものだけでなく、表面処理の質にも大きく左右されます。とくに安価な眼鏡フレームでは、メッキや塗装の品質が低く、使用開始から比較的早い段階で塗装が剥がれるケースもあります。こうした点も含めて、購入時にはコストと品質のバランスをしっかりと見極める必要があります。

日本国内で製造されている鯖江産の眼鏡は、高い加工技術と品質管理で知られており、塗装やメッキの仕上がりも耐久性に優れていると言われています。ただし、海外製品にも高品質なフレームは数多くあり、一概に国内製がすべて優れているとは限りません。

最終的には、「どの素材が絶対に剥がれにくい」と言い切るのは難しいものの、信頼できるメーカーが手がけた、表面処理の丁寧なフレームを選ぶことが、塗装後のトラブルを防ぐ上で重要です。耐久性を重視するなら、素材だけでなく、製品の品質や仕上げのレベルまで確認することをおすすめします。

眼鏡のフレーム色を変える方法と注意点:まとめ

記事のポイントをまとめます。

  • 眼鏡のフレーム色を変える理由は見た目の変化や劣化対策がある
  • 素材ごとに塗装の適性が異なる
  • 金属フレームはメッキ処理が多く再塗装しにくい
  • TR-90など一部樹脂素材は塗装に適している
  • アセテートは塗装が剥がれやすいため向かない
  • 再メッキは専門業者でのみ対応可能
  • レンズを残したままの枠替えには視力への影響がある
  • 枠替えにはフレームサイズの制限がある
  • DIYはコストを抑えられるが耐久性に劣る
  • 塗装にはプライマーやトップコートが必要
  • 塗料はウレタン系が耐久性に優れている
  • 安価な塗料はフレームを傷める恐れがある
  • 塗装時はレンズを外し換気を徹底する必要がある
  • 専門業者に依頼すれば高品質な仕上がりが期待できる
  • 金属アレルギー対策も塗装選びで考慮が必要

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